オイル漏れとオイル過剰消費で入庫。
まずはエンジンを降ろします。
色々と計測しながら分解。
洗浄後、上下面研しました。
面研は機械をしっかりメンテナンスされている加工屋さんに出すと画像のような「文目」といってクロスの目が出来ます。
シートリングの状態は悪くないのですり合わせで対応。
お客様の追加オーダーで、ソレックス44のインテークマニホールド(原田商会ビックポート用)に合わせてバルブガイド手前までのポート研磨。
機械加工、手加工などで出る切子や油、汚れをしっかりと洗浄して組み立ての準備に入ります。
どちらも純正のバルブスプリングですが、左が新品、右は元々使用されていた中古。
自由長でこれだけ長さに違いが出るほどへたっています。
バルブスプリングはレシプロエンジンにおいてとても大事な性能に直結する部品ですので使用するカムシャフトにマッチングしたものを使用することが必要です。
ペイントされているスプリングは基本的にはペイントを下にして組み付けます。
ノーマルのP90ヘッドですがいい雰囲気をかもし出してます。
シリンダーブロックにクランクシャフトを組み付けていきます。
洗浄されたピストンコンロット。
ピストンの頭にバルブがヒットした痕跡があります。
ノーマルエンジンでノーマルカムでもバルブスプリングがへたっていたり、ソレックスやウェーバー等のスポーツキャブを付けて高回転まで回しているエンジンではよく起こる例です。
今回の仕様ではバルブスプリングを新品にしてることもあり、大きな影響は出ない事をオーナー様にご説明させていただいた上で再使用します。
ピストンをシリンダーに組み込んでいきます。
本来は組み付け前にシリンダーブロックを塗装しますが、なかなか色が決まらないために先に組んで下さいとの指示をいただき、先に組立作業に入らせていただきました。
シリンダーヘッドを載せてカムシャフト、ロッカーアームをセットしてバルブタイミング調整の後に完成。
また何年も元気に走り続けられます。
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使用目的や、ご予算に合わせたメニューをご提案させていただきます。